悩み・目的から選ぶ 本の選び方

友達関係で自信をなくした子どもの本の選び方|付き合い方・親の支え方・自己肯定感から選ぶ

子どもが友達の輪に入れなかったり、仲間外れにされたと感じたり、友達とのトラブルのあとに「自分は嫌われている」「自分には友達ができない」と落ち込んでいる。そんなとき、友達との付き合い方を学ぶ本を読ませた方がいいのか、親が支え方を学ぶべきか、自己肯定感の本まで広げるべきか迷うことがあります。

この記事では、友達関係で自信をなくした理由を決めつけず、親が確認できる場面から本の方向を整理します。友達との関わり方そのものを知りたいのか、親がトラブルへの支え方を学びたいのか、友達関係のつまずきから「自分はダメ」と自分全体まで否定しているのかに分け、一冊目に合う具体本までつなげます。


友達関係で自信をなくしても、すぐ自己肯定感だけの問題と決めない

友達とうまくいかなかったり、一人でいる時間が増えたりすると、「自信がないから友達ができないのでは」「自己肯定感を高めた方がいいのでは」と考えたくなることがあります。ただ、本を選ぶ段階で理由まで決める必要はありません。

同じように友達関係で落ち込んで見えても、本人が「どう話しかければいいか」「トラブルのときどうすればいいか」を知りたいのか、親が関わり方に迷っているのか、関係のつまずきから「自分は嫌われる」「自分はダメ」と自分全体まで否定しているのかで、最初に読む本の役割は変わります。

見るのは「なぜ友達とうまくいかないのか」ではなく、今の場面について何を学ぶと本選びが前に進むかです。友達の人数や一人で過ごすことだけで、子どもの性格や自己肯定感を決めつけないようにします。


今いちばん気になる場面から、3つの方向に分ける

友達関係を扱う本には、子ども本人が友達との付き合い方を学ぶ本、親が具体的な支え方を学ぶ本、自己肯定感を広く扱う本があります。どれも関係はありますが、読んだあとに得られる判断材料は同じではありません。

今気になっていることまず学ぶ方向候補になる本
友達への話しかけ方や付き合い方が分からない友達との付き合い方『小学校が100倍楽しくなる 小学生のお友だちづきあい』
友達ができにくい・関係が続きにくいなどが重なり、親の支え方に迷う親の支え方『子どもと親のためのフレンドシップ・プログラム』
「自分は嫌われる」「自分はダメ」まで広がる自己肯定感の土台『何があっても「大丈夫。」と思える子に育つ 子どもの自己肯定感の教科書』


友達との関わり方が分からないなら、付き合い方を学ぶ

「何を話せばいいか分からない」「遊びに入りたいけれど声をかけられない」「友達とすれ違ったときにどうすればいいか分からない」という困り方が中心なら、まずは子ども本人が友達との関わり方を具体的に知れる本が候補になります。

ここで知りたいのは、「もっと積極的になろう」という精神論ではありません。話しかけ方、仲良くなる方法、トラブル時の対応など、本人が試せる具体的な選択肢を持てる本を選ぶことです。

小学生本人が友達との付き合い方を幅広く知りたい場合は、『小学校が100倍楽しくなる 小学生のお友だちづきあい』がこの方向に合います。KADOKAWA公式では、「友だちとなかよくするには?」「トラブルのときどうする?」といった疑問に加え、「自分も大切にしよう」というテーマまで扱っています。友達を増やすことだけでなく、関係の中で自分を守る考え方も含めて本人が学びたいときに選びやすい一冊です。

なお、本書は小学生向けです。未就学児や中高生の場合は、「友達との付き合い方を学ぶ」という方向はそのままに、年齢に合う本を選び直します。

一方、本人向けのコツを渡すことよりも、友達関係のトラブルに親としてどう支えればよいか迷っているなら、次の親向けの方向を先に考えます。


友達関係の困りごとが続くなら、親の支え方を学ぶ

友達ができにくい、関係が続きにくい、すれ違いやトラブルが起きたときに親がどこまで関わるべきか分からないことが中心なら、子ども本人向けの本だけでなく、親が支援の考え方を学ぶ本が候補になります。

この方向では、親が友達を選んだり、代わりに関係を解決したりすることが中心ではありません。子どもが友達をつくり、関係を続け、困った場面を乗り越えるために、親がどこで支えるかを具体的に考えることが目的です。

親子で友達関係の問題に取り組む方法を体系的に知りたいときは、『子どもと親のためのフレンドシップ・プログラム――人間関係が苦手な子の友だちづくりのヒント30』が候補になります。遠見書房の紹介では、親向けに、友達をつくること、関係を維持すること、困った状況への対処、トラブルから抜けるための支援まで段階的に扱っています。友達ができにくい、関係が続きにくいなど複数の困りごとが重なり、親が具体的な対応の幅を増やしたいときに向く一冊です。

一時的なけんかや一度のすれ違いへの対応だけを知りたい場合には、本書は必要以上に範囲が広いことがあります。

ただし、友達関係の問題そのものよりも、その出来事をきっかけに「自分は嫌われる」「自分はダメ」と自分全体を否定する言葉が続くことが気になるなら、次の自己肯定感の方向へ範囲を広げます。


「自分は嫌われる」「自分はダメ」まで広がるなら、自己肯定感の土台を学ぶ

友達との一度のすれ違いや、仲良しだった子との関係の変化から、「自分には友達ができない」「自分は嫌われる」「自分には価値がない」といった、自分全体を低く見る言葉まで広がっていることが気になるなら、友達づくりの方法だけに絞らず、自己肯定感を広く扱う本も候補になります。

ここで知りたいのは、友達を増やすことで自信を取り戻す方法だけではありません。一つの人間関係がうまくいかなかったことだけに、自分全体の価値を結びつけないための土台を親が理解することです。

友達関係のつまずきを含めて、子どもの自己肯定感を広く理解したいときは、『何があっても「大丈夫。」と思える子に育つ 子どもの自己肯定感の教科書』が入口になります。自己肯定感を複数の側面から整理し、親の接し方まで体系的に扱っているため、出来事への対処だけでなく、自分への見方まで含めて考えたい親に合う方向です。

反対に、友達や兄弟と比べたあとに「自分の方が劣っている」と落ち込むことが中心なら、友達関係そのものより「比較した後の反応」を扱う本の方が目的に近いことがあります。


複数に当てはまるなら、今いちばん知りたいことから一冊目を決める

実際には、子ども自身も友達との付き合い方に迷い、親もどう支えるか分からず、その結果「自分はダメ」と落ち込むというように、複数の場面が重なることがあります。その場合でも、一冊ですべてを解決しようとする必要はありません。

一冊目は、今いちばん判断に困っていること、または最初に知りたいことに近い方向から選ぶと整理しやすくなります。本人が関わり方を知りたいなら付き合い方、親が支え方を知りたいなら親向けの本、自分全体の否定まで広がっているなら自己肯定感、という対応です。

これは固定された読む順番ではありません。本人向けの本を読んで親としての支え方を知りたいと感じたら親向けへ、親向けの本を読んで自分への見方まで気になると分かれば自己肯定感へ進めます。

また、親・保育者・思春期など、読む人や利用場面から自己肯定感本の入口を選び直したい場合は、子どもの自己肯定感を育てる本の選び方で整理できます。


「友達を増やせば自信も戻る」と決めつけて本を選ばない

子どもが友達関係で落ち込んでいると、「新しい友達をつくれば元気になる」「もっと積極的に話せばいい」と考えたくなることがあります。ただ、友達の人数が多いこと自体を本選びのゴールにする必要はありません。

本人が友達との関わり方を具体的に知りたいなら、付き合い方を扱う本には意味があります。親が困った場面への支え方を知りたいなら、親向けの本の方が直接的です。自分全体への否定が続いているなら、友達の数を増やすことより自己肯定感の土台を理解する方が近くなります。

本選びでは、友達が少ないことや一人で過ごすことだけで問題と決めず、関係の中で何に困り、何を学びたいのかを分けて考えることが大切です。

学校生活への影響が大きい状態が続く場合は、本だけで解決する前提にせず、学校や身近な相談先へつなぐことも別の選択肢です。


学ぶテーマが決まったら、同じ役割の本どうしで比べる

「友達関係で自信をなくした」という悩みだけで、子ども向けの友達本、親向けの子育て本、自己肯定感本をすべて横並びに比べる必要はありません。まず何について学ぶかを決めると、比較する候補の範囲が狭まります。

付き合い方の方向なら、対象年齢、マンガや図解の読みやすさ、友達をつくる場面とトラブル場面のどちらが厚いかを比べます。親の関わりなら、日常の見守りを中心にするのか、具体的な問題解決まで扱うのかを確認します。自己肯定感なら、そのテーマの本どうしで扱う範囲や実践の仕方を比べます。

自己肯定感の方向から候補を見比べたい場合は、子供の自己肯定感を高める本のおすすめランキングも確認できます。順位だけで決めず、今回整理した学習テーマに近い本を探すために使うと、選書記事とランキングを使い分けられます。

同じ自己肯定感本の中で、読みやすさや専門性、理論と実践のバランスなどを比べたい場合は、自己肯定感の本を選ぶ比較基準も参考になります。

最初に必要なのは、友達関係で悩む子どもすべてに共通する一冊ではありません。本人が友達との関わり方を知りたいのか、親が支え方を学びたいのか、友達関係のつまずきが自分全体への否定まで広がっているのかを整理し、その役割に合う本から読み始めてください。


子供の自己肯定感を高めるおすすめの本ランキング 8選【2026年】

続きを見る


  • この記事を書いた人
  • 最新記事

兼松 学

書評サイト「本のものさし」運営者。ビジネス書・実用書を中心に年間約80冊を読み、採用・面接・人材育成に約9年携わった実務経験も踏まえて執筆しています。実際に読んだ本の要点だけでなく、向いている人や類書との違いまで整理し、自分に合う一冊を選ぶための判断材料を届けることを大切にしています。

-悩み・目的から選ぶ, 本の選び方
-,