
就職活動で最も多くの人がつまずくのが「面接」です。
自分の強みをどう伝えるか、志望動機をどう答えるか、そもそも何を準備すればいいのか――悩みは尽きません。
『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』は、そんな不安を抱える就活生や転職希望者に向けて、6万人以上の支援実績を持つキャリアコンサルタント・渡部幸氏が、面接の本質を“採用側の視点”から解き明かした一冊です。
本書の最大の特徴は、面接官の「タテマエ」と「本音」を具体的に翻訳している点にあります。
たとえば、「自己PRをお願いします」という質問には、“あなたの長所を踏まえて当社でどう貢献できるか”という意図が隠れている。こうした裏側の狙いを理解すれば、答え方は劇的に変わります。
質問の意図を読み解き、企業の評価軸に沿って自分を表現する――それが、内定に近づくための最短ルートなのです。
改訂版では、Web面接や動画提出など最新の選考スタイルにも完全対応。
さらに、性格タイプ別の自己分析、ステップごとの面接対策、印象を高める非言語表現、そして脳科学的な「自信の作り方」まで、現代の就活に必要な要素を網羅しています。
単なる面接テクニック本ではなく、「なぜ落ちるのか」「どうすれば伝わるのか」を根本から理解できる、“面接のバイブル”と呼ぶにふさわしい一冊です。
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書籍『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』の書評

就職面接を控える人が抱える共通の悩み――「何をどう答えればいいのかわからない」「正直、面接官が何を見ているのか謎」という不安を、極めてロジカルかつ実践的に解きほぐすのがこの一冊です。単なる面接マニュアルではなく、「採用する側の心理」を中心軸に据えた“面接の構造理解書”として長年読み継がれています。
ここでは、本書の本質を4つの観点で掘り下げていきます。
- 著者:渡部 幸のプロフィール
- 本書の要約
- 本書の目的
- 人気の理由と魅力
それぞれ詳しく見ていきましょう。
著者:渡部 幸のプロフィール
渡部 幸氏は、国家資格キャリアコンサルタントおよび産業カウンセラーとして、20年以上にわたり大学・専門学校・企業でのキャリア支援を行ってきた人物です。これまでに延べ6万人以上の学生や社会人を対象に、面接対策、エントリーシート添削、キャリアカウンセリングなどを実施してきました。大学のキャリアセンターでの支援、企業の採用研修、公共機関でのキャリア講座など、幅広い現場経験を持ち、採用・就職の両側面を熟知しています。
彼女の活動の核にあるのは、「面接は評価の場ではなく、対話の場」という理念です。受験者が“自分を良く見せる”ことに躍起になるのではなく、“企業にどう貢献できるか”という視点で自分を語ることを重視しています。心理学・行動科学・脳科学の知見も積極的に活用し、「緊張のコントロール」「印象形成」「自信の作り方」などを実践的に指導してきました。
彼女の著書『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』は、採用担当者の“本音”を可視化し、応募者が「相手の思考を読む力」を身につけられるよう構成されています。これにより、「質問の意図を理解して答える」スキルを体系的に学ぶことができます。
渡部氏のアプローチは、キャリア理論の一つである「社会的自己概念の適合理論」に基づいています。
これは、“自分の特性を社会的文脈に合わせて表現する力”を重視する理論であり、面接という場面に極めて相性が良いのです。
本書の要約
本書は、就職活動・転職活動における「面接」を徹底的に分解した実践書です。タイトルにある「採用側の本音」とは、企業が質問を通して本当に知りたいこと=採用基準を指します。面接官の質問には必ず“意図”があり、表面上の言葉とは異なる目的が隠されています。著者はそれを「タテマエ」と「本音」として翻訳し、読者が“相手の本心”を読み解くトレーニングを積めるよう構成しています。
たとえば、「自己PRをお願いします」という質問は、単なる自己紹介ではなく、「あなたの強みをどう活かし、会社に貢献できるか」を見極めるための質問です。あるいは「最近気になるニュースはありますか?」という問いは、時事問題の知識を試しているのではなく、「業界や企業への関心度」を測るもの。本書では、このような“質問の裏の意味”をひとつずつ丁寧に解説し、適切な回答を導くための考え方を提示しています。
構成は三部仕立てで、第1章では自己分析と面接準備、第2章では典型的な質問への対応法、第3章では本番直前の心構えや印象管理を扱っています。全体を通して「自分を理解し、相手を理解し、最適に伝える」という流れが一貫しており、まさに“面接の教科書”と呼べる内容です。
この本は「コンピテンシー面接(行動特性評価)」の考え方に対応しています。
つまり、過去の行動や思考プロセスから“再現可能な能力”を読み取る方式。
面接官の意図を理解することで、この評価構造に沿った回答をつくることができるのです。
本書の目的
渡部氏が本書で最も伝えたいのは、「不採用は“能力の欠如”ではなく、“伝え方のズレ”である」ということです。面接でうまくいかない多くの人は、自己分析が浅いわけでも、努力が足りないわけでもありません。企業の価値基準や採用意図を理解せず、相手が求めている情報を適切に届けられていないだけなのです。
したがって本書の目的は、「話し方を磨く」ことではなく、「企業の視点を理解した上で、自分の強みを再構築し、的確に表現できるようになる」ことにあります。面接とは、自己理解と他者理解の交差点です。自分の考えを押しつけるのでも、相手に合わせすぎるのでもなく、双方が“合意できる価値”を見つけ出す作業なのです。
さらに本書では、「奇跡を起こすサイクル(続ける・行動する・受け入れる)」という考え方も提示されています。これは行動心理学に基づいた自己変革のプロセスであり、面接だけでなく、社会人としての成長過程にも通じます。行動を止めず、挑戦し、フィードバックを柔軟に受け入れることで、自己表現の精度を高めていくことができます。
採用現場では、完璧な受け答えよりも「修正可能な思考」を持つ人が評価されます。
本書の目的は、まさにこの“リカバリー力”を身につけることにあります。
人気の理由と魅力
本書が長年にわたり多くの就活生・転職者から支持され続けているのは、理論と実践、そして心理サポートの三要素が絶妙に組み合わされているからです。まず、理論面では「質問の背景にある採用基準」を明確にし、読者が“企業の思考プロセス”を理解できるようにしています。次に、実践面では、NG回答とお手本回答を並べて掲載することで、何をどう改善すればよいかが一目でわかる構成になっています。さらに心理面では、「面接は自分を試す場ではなく、対話によって相互理解を深める機会」というメッセージが、受験者の不安をやわらげてくれます。
この本の最大の魅力は、理論が現実に落とし込まれている点です。たとえば、オンライン面接や動画提出など、現代の採用環境に即したアドバイスが充実しており、照明や声のトーン、姿勢など細かい要素にまで踏み込んでいます。また、文系・理系、男性・女性、新卒・転職者といった立場ごとの傾向や対策も盛り込まれており、読者が自分の状況に合わせて応用できる構成になっています。
そして何より、本書が他の面接本と一線を画すのは、「採用担当者の頭の中を可視化している」点にあります。読者は“答え方”を覚えるのではなく、“なぜその答えが有効なのか”を理解することができます。これは単なるテクニックではなく、思考を再設計するアプローチであり、内定を得たあとも長く役立つスキルになります。
本書は“表現力を磨く”のではなく、“思考を構造化する”本です。
採用の現場では、論理的で一貫した思考が信頼につながる。したがって、この一冊を読み込むことは「自分の思考を他者に伝える訓練」そのものになるのです。
本の内容(目次)

第1章 まずは自分の強みを知る! 面接準備編
本章は「面接の前に自分を理解する」ことをテーマとし、いわば“土台づくり”のパートです。面接で好印象を残すためには、まず自分という人間を正確に言語化できる必要があります。しかし多くの就活生は「自分の長所がわからない」「何を話せばいいのか」といった悩みを抱えがちです。著者の渡部幸氏は、そうした不安を体系的に整理し、性格タイプごとの面接対策法を提示しています。
最初に強調されるのは、「自分のことを正しく理解できているか」という問いです。性格診断や自己分析の結果をただのデータとして終わらせず、「面接でどう使うか」という実践的視点を持つことが重要だと説かれています。ここでは、就活生を6つのタイプに分類し、それぞれの強み・弱み・話すべきエピソードを整理しています。「勝ちたいタイプ」「協力が好きなタイプ」「研究タイプ」「発想タイプ」「コツコツタイプ」「やる気が出ないタイプ」という多彩な分類は、心理学的な性格理論をベースにしており、自己分析をより立体的にしてくれます。
さらに、面接のステージごとに評価されるポイントを詳細に解説。一次面接では「この人と働きたいか」、グループディスカッションでは「協調性があるか」、二次・三次面接では「戦力になりそうか」、最終面接では「本気度が伝わるか」というように、企業が見ている視点を分解しています。これにより、どの段階で何を意識すべきかが明確になります。
また、近年増えている「オンライン面接」や「動画提出面接」にも章を割き、カメラ越しでも印象を損なわないためのテクニックを紹介。照明やカメラ位置、服装、声のトーンなど、デジタル時代に適応した面接準備法が具体的にまとめられています。
第1章は、キャリア理論でいう「自己概念の明確化フェーズ」に該当します。
自己理解を通して“自分は何を提供できるか”を定義することは、行動科学的にも最も重要なステップとされています。
第2章 正しい答え方がわかる! 面接質問編
この章は、本書の核となる「質問対策」パートです。著者は、面接官の発する質問を“タテマエ”と“本音”の二層構造で分析しています。たとえば、「自己PRをお願いします」という質問のタテマエは「自分を紹介してください」ですが、実際の本音は「あなたの強みを活かして当社にどう貢献できるか教えてください」という意図を持っています。
このように、55種類の定番質問を網羅し、それぞれの質問に対して「面接官の狙い」「よくある誤答」「理想的な回答例」を丁寧に解説しています。特に「なぜ弊社を志望したのですか?」や「学生時代に力を入れたことは?」といった質問への回答は、企業研究・自己分析・言語化力の三つの要素が試されるため、具体例をもとに深掘りが行われています。
また、理系学生・文系学生・転職者など、立場別の回答方針も示されており、読む人の状況に合わせた応用が可能です。さらに、「アルバイト経験」や「ストレス解消法」といった一見雑談のような質問についても、企業がそれを通じて何を見ているのか(たとえば「ストレス耐性」「人間関係の柔軟性」など)を解説しています。
第3章 ライバルに差をつける! 直前対策編
最終章では、面接当日に最大限の力を発揮するための“仕上げ”を扱っています。ここでは「見た目・態度・声・心構え」といった非言語要素が中心です。渡部氏は、面接で最初の数秒で印象が決まると指摘し、「第一印象で損をしないための方法」を徹底的に解説しています。
まず、身だしなみ・表情・姿勢・発声といった4つの要素を取り上げ、それぞれの改善ポイントを提示。「清潔感を意識する」「自然な笑顔を意識する」「立ち居振る舞いに安定感を持たせる」「声に気持ちを込める」といった指導は一見シンプルですが、心理学的に裏付けがあります。これらはすべて、“好意の返報性”と呼ばれる現象に基づいており、相手に安心感や共感を与える行動が結果的に評価を高めるのです。
さらに、「脳科学が教える自信の作り方」として、思考習慣の整え方にも言及。自己暗示ではなく、“成功イメージを脳に定着させるトレーニング”を紹介しています。これは、面接前の緊張をコントロールする上で非常に有効で、呼吸法や姿勢調整などの実践的アプローチも解説されています。
また、近年の就活環境に合わせ、「オンライン面接での印象の作り方」「スマホ動画を活用した自己分析」「感情移入を引き出す話し方」なども追加。これにより、デジタル時代に即した“新しい面接力”を身につけることができます。
本章は、非言語コミュニケーション理論と神経心理学を融合した構成になっています。
特に“自信を感じさせる姿勢や声の使い方”は、企業研修で使われる「エグゼクティブ・プレゼンス(存在感の心理学)」の理論を応用しており、実践的な再現性が高いです。
対象読者

この本は、単なる就職マニュアルではなく、「採用される思考法」を身につけるための実践書です。読者が自分の立場や課題に応じて内容を吸収できるよう、幅広い層に向けて構成されています。
以下のような人に特におすすめです。
- 就職活動をこれから始める学生
- 面接でなかなか内定が出ない就活生
- 自己PRや志望動機の作成に悩む人
- 面接官の視点を知り、企業が何を見ているかを理解したい人
- 転職面接で自分の強みの言語化に課題がある社会人
それぞれのタイプに合わせたアドバイスがあり、初めての面接からキャリアチェンジまで応用できる内容になっています。
以下で詳しく見ていきましょう。
就職活動をこれから始める学生
就職活動をこれから始める学生にとって、本書はまさに“最初に読むべき一冊”です。初めての就活では、何を準備し、どのように自分をアピールすべきかが分からず、行動を起こす前に不安が先立ちます。本書はそんな初心者が抱える混乱を、体系的かつ実践的に整理しています。単に「自己分析をしよう」と指示するのではなく、性格タイプをもとに自分の行動傾向を理解し、どのような答え方が自然に見えるのかを導く構成になっています。面接の目的や評価ポイントを段階ごとに解説しているため、「何を準備すれば良いのか」が明確になります。
また、著者・渡部幸氏は6万人以上の学生をサポートしてきたキャリアコンサルタントです。彼女が数多くの就活生を支援する中で見てきた「成功する人」と「失敗する人」の違いを具体的に提示しています。つまり本書は、経験のない学生が“効率的に成長するための最短ルート”を示す教材ともいえます。はじめての就活でも、採用側の視点を先に知っておくことで、迷いの少ない行動ができるようになります。
就職活動の早期段階で「採用側の視点」を理解できる学生は、面接のたびに改善点を見つけられます。
これは“面接学習効果”と呼ばれる現象で、成長速度を劇的に高める鍵になります。
面接でなかなか内定が出ない就活生
何度も面接を受けているのに結果が出ない——そんな就活生にとって、本書は「原因を見える化するための鏡」となります。面接の失敗は「自分が悪い」と思い込みがちですが、実際は面接官の意図を正しく読み取れていないケースがほとんどです。本書は、質問の“タテマエ”と“本音”を丁寧に翻訳し、面接官がどんな評価基準を持っているのかを具体的に教えてくれます。これにより、「頑張って答えているのに伝わらない」状態を抜け出し、相手の思考に沿った回答ができるようになります。
さらに、模範回答とNG回答を並べて紹介している点も特徴的です。どこがズレているのかが一目でわかるため、自己修正がしやすく、練習を重ねるほど回答の質が向上します。つまり、本書は「努力が正しく報われるための学習ツール」として機能するのです。内定を得るために必要なのは、努力量ではなく“正しい方向性”——その羅針盤がこの一冊です。
面接で結果が出ない人の多くは、“伝える”ことに集中しすぎて“伝わる”ことを忘れています。
評価は内容よりも「意図の一致度」で決まるのです。
自己PRや志望動機の作成に悩む人
自己PRや志望動機の作成で悩む人にとって、本書は「言語化のトレーニングブック」として最適です。多くの就活生は、自分の経験を“何をしたか”という事実で終わらせてしまいます。しかし採用側が求めているのは、“その経験から何を学び、どう成長したか”というストーリーです。本書では、過去のエピソードを“価値”に変換するフレームワークを提示し、企業の求める人物像と自然に結びつける技術を教えています。
また、「自分の言葉で話す」ための構成法にも優れており、テンプレートに頼らず、オリジナリティを保ちながら説得力を高めることができます。志望動機の章では、企業研究の進め方やニュースの読み方にも触れており、「なぜその会社なのか」を掘り下げる思考訓練になります。言葉に詰まりやすい人でも、本書を使えば自然に話せる理由が明確になります。
自己PRは「自己紹介」ではなく「価値提案」です。
あなたの経験を企業の目的に接続することで、PRは“共感”に変わります。
面接官の視点を知り、企業が何を見ているかを理解したい人
面接官の思考を理解したい人にとって、この本は“採用現場のリーディングガイド”です。企業が候補者をどう見ているのか、どんな瞬間に「採用したい」と感じるのかを、実際の採用現場の経験から体系的に解説しています。一次面接・二次面接・最終面接のそれぞれで何が評価されるのかが具体的に示されているため、準備の優先順位を明確に立てられます。
さらに、「この人と働きたい」「社風に合いそう」と感じさせる印象づくりのコツも詳しく説明されています。心理学的な観点から、声のトーン、姿勢、視線、発話テンポといった非言語要素がどのように印象を左右するのかも分析。つまり、本書は“評価者の脳の中”をのぞくことができる、数少ない実用書なのです。
採用担当者は、スキルよりも「一緒に働くイメージ」を重視しています。
信頼と共感を生む“非言語コミュニケーション力”こそ、面接突破の隠れた鍵です。
転職面接で自分の強みの言語化に課題がある社会人
転職活動では、社会人経験をどう表現するかが最大の壁になります。本書はその課題を解決するための“再定義ツール”です。自分の実績を単に列挙するのではなく、「その経験が今後の職場でどんな価値を生むのか」を伝える方法を解説しています。面接官が注目するのは“成果”ではなく、“再現性”です。本書はその考え方をわかりやすく言語化しており、過去の仕事を新しい環境に適用できる形で再構築する力を養えます。
さらに、転職特有の質問――「なぜ辞めたのか」「なぜこの業界なのか」「どんなビジョンを持っているか」――に対する戦略的な答え方も網羅。職務経歴書と面接回答を一貫させる思考法を身につけることで、信頼性の高いストーリーを語れるようになります。社会人としての経験を“言葉で武器化する”ための最適な一冊です。
転職面接では「実績の多さ」より「経験の意味づけ」が評価されます。
過去を語るのではなく、“未来にどう活かすか”を語ることが差を生むポイントです。
本の感想・レビュー

「志望動機」のズレが消える設計
この本を読み終えたとき、ようやく「自分の志望動機が伝わらなかった理由」がはっきり分かりました。私はこれまで、企業研究をそれなりにして、正直に「この会社で成長したい」「御社の理念に共感した」と話してきたつもりでした。けれども、著者の渡部幸さんが解説する“採用側の本音”を知った瞬間、それがどれだけ一方通行だったかに気づいたのです。本書では、面接官が質問に込める意図を丁寧に解き明かしており、「自己PR」や「志望動機」を、単なる自分語りではなく“相手にとって意味のある言葉”に変換することの大切さを教えてくれます。
特に印象的だったのは、「面接官は、あなたのやる気よりも“採用後の貢献イメージ”を知りたい」という説明でした。その視点を得てから、私は志望動機を語るときに、自分の経験と企業の課題を結びつけるようになりました。言葉を変えるだけで、同じ内容がまったく違う印象を与える。面接とは、まさに“伝わり方の設計”なのだと感じました。
この章を読み終えたとき、自分の中でようやくピースがそろった感覚がありました。何を言うかではなく、どう理解されるかが本質――その気づきが、面接という時間を自信に変えてくれました。
とっさ質問への即答テンプレが心強い
私は面接で、想定外の質問に弱いタイプです。事前に準備した内容が崩れると、焦ってしまい、何を話したか覚えていないこともしばしばありました。そんな私にとって、この本の第2章はまさに“救いの章”でした。多くの質問に対して、「タテマエ(建前)」と「本音(真意)」が対になって紹介されており、それぞれに「良い回答」「悪い回答」の例が載っています。単なる回答例ではなく、「なぜその言葉が響くのか」という理由まで説明されているので、質問の意図を瞬時に読み取れるようになりました。
何度か読み返すうちに、私は“質問の裏を読む感覚”が身についていきました。以前は「何を答えるか」に頭がいっぱいでしたが、今では「何を知りたい質問なのか」を考えてから答えられるようになりました。その違いが生む安心感は大きく、どんな質問でも落ち着いて対応できるようになったのです。
面接当日、想定外の質問がきても、この本で読んだ構成を思い出すことで自然に答えが出てきました。「答える」のではなく、「対話する」――そんな感覚を体験できたのは、この本の実践的な構成のおかげだと思います。
動画選考の“見られ方”までケア
動画面接の対策について、ここまで詳しく解説している本は珍しいと思います。画面を通して評価される時代に、どんな表情や姿勢、話し方が「感じのいい印象」を生むのかが、具体的に書かれています。特に印象に残ったのは、“オンラインでも人間関係を作る意識が必要”という指摘でした。私は以前、オンライン面接になると緊張が倍増し、無表情になりがちでしたが、本書を読んでから「カメラの向こうに人がいる」と意識するだけで自然な笑顔が出るようになりました。
また、著者が紹介している「画面越しの第一印象の作り方」は非常に実践的です。照明、話すテンポ、アイコンタクトの位置といった細部まで整理されており、読むほどに“オンライン面接も技術で改善できる”と確信が持てました。何より、単なるテクニックではなく「相手が見やすく感じる」ことを目的にしている点が、本書らしい誠実さを感じさせます。
グループディスカッション対策が実戦的
グループディスカッション(GD)の章を読んだとき、「これは本当に実務レベルだ」と感じました。多くの就活本では“リーダーをやるべき”“積極的に発言するべき”といった抽象的なアドバイスで終わりますが、本書は全く違います。面接官が見ているのは“発言量”ではなく、“チームでどう貢献するか”という姿勢であると明確に書かれています。この視点の転換が、自分の中で革命的でした。
私はGDの場でリーダーを引き受けることを避けてきましたが、本書を読んでからは、全員が発言しやすい雰囲気を作る“調整役”の大切さに気づきました。その結果、実際の練習会で「議論の流れがスムーズで話しやすかった」と褒められるようになり、自信がつきました。採用側が「一緒に働きたい」と思う基準が、“目立つ人”ではなく“場を整える人”にあるというのは、実際の現場を知る著者だからこそ説得力があります。
この章を読んで感じたのは、GDは“競争”ではなく“協働”だということ。人と比べるのではなく、全体をどう良くするかを考える――そんな姿勢が、社会人になってからも通用する本質的な学びだと強く思いました。
OB・OG訪問・リク面のチェックが助かる
この章を読んで感じたのは、「面接本」という枠を超えて、“人との関わり方”を具体的に教えてくれるという点です。OB・OG訪問やリクルーター面談は、形式こそ面接ではないものの、企業側が候補者を見極める重要な場面です。本書では、そうした“カジュアル面談”に対しても丁寧なアプローチが解説されていて、「どうすれば自然体で信頼を得られるか」「どのタイミングで感謝を伝えるか」といった細やかな部分まで書かれています。
特に印象に残ったのは、“訪問の目的を明確にして臨む”という一文です。私はこれまで、なんとなく情報収集のために訪問をしていたのですが、本書を読んでからは「自分が何を知りたいのか」「どんな印象を残したいのか」を意識するようになりました。すると、会話の流れも自然になり、相手が親身に話してくれるようになったのです。
また、リクルーター面談のパートでは、採用側がどのような情報を見ているかが明確に記されています。形式上は“相談”であっても、その裏では“推薦できるかどうか”が判断されている――この視点を知っていたおかげで、私の面談への姿勢が根本から変わりました。社会人としての礼儀や伝え方を、就活の段階で学べたことは大きな財産です。
就活Q&Aで不安が一掃される
正直なところ、就職活動をしている間は常に不安がつきまといます。どれだけ準備しても、面接で思い通りに話せなかったり、結果が出なかったりすると、心が折れそうになる。そんな気持ちのときに、この本の終盤にある「就活Q&A」を読むと、肩の力がすっと抜けるのです。著者が6万人以上の相談を受けてきた経験をもとに、学生が実際に抱える悩みに対して一つ一つ丁寧に答えています。
印象的なのは、回答が単なるテクニックではなく、心理的なケアを含んでいることです。「緊張して話せなくても、それは“真剣に向き合っている証拠”」という言葉に、どれほど救われたかわかりません。この本は、就活生の心を見つめながら、寄り添うように書かれているのだと実感しました。
転職者への示唆が地味に効く
私は社会人になって数年後に転職を考えたとき、この本を再び手に取りました。タイトルには「就職面接」とありますが、実際には転職希望者にも十分通用する内容です。特に、「転職理由をどう説明するか」や「前職での経験をどう言語化するか」という部分には、採用側の立場を踏まえた非常に現実的なアドバイスが書かれていました。
転職面接では、キャリアの一貫性をどう示すかが鍵になります。私自身も以前の職場を辞めた理由をどう話せば良いのか悩んでいましたが、本書を読むうちに“前向きな転職理由”の伝え方が理解できました。単に「環境を変えたい」ではなく、「自分の強みをより活かせる場を探している」という形に言い換える大切さを知ったのです。
「奇跡を起こすサイクル」が背中を押す
本書の「はじめに」に書かれている“奇跡を起こすサイクル”の言葉は、読後もずっと心に残っています。〈続ける・行動する・受け入れる〉――たった3つの言葉なのに、就職活動の本質が凝縮されていると感じました。私は面接に落ち続けていた時期、このページを何度も読み返しました。そのたびに、「ダメでもあきらめない」「まず一歩踏み出す」「アドバイスを柔軟に取り入れる」ことの大切さを思い出し、前を向くことができました。
このサイクルが他の就活本と違うのは、“精神論”に留まらず、具体的な行動に結びつく点です。落ち込んだときに読むと、「よし、もう一社受けてみよう」と自然に思える不思議な力があります。著者の経験に裏付けられた言葉だからこそ、読者の心にまっすぐ届くのだと思います。
まとめ

ここまで、書籍『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』について詳しく解説してきました。
最後に、本記事の締めくくりとして、この本を読むことで得られるポイントと、読後に踏み出すべき行動、そして全体を通じた総括を整理します。
- この本を読んで得られるメリット
- 読後の次のステップ
- 総括
それぞれ詳しく見ていきましょう。
この本を読んで得られるメリット
ここでは、本書を手に取ることで得られる代表的な利点を整理してみましょう。
面接官の「本音」を理解できる
最大の特徴は、タイトルにもある通り「採用側の視点」を徹底的に解説していることです。多くの就活生が面接で失敗するのは、質問に対して“表面的に”答えてしまうからです。しかし、面接官の質問には必ず「裏の意図」があります。本書では、「タテマエ」と「本音」の両面から質問を分解し、面接官が本当に知りたいことを丁寧に解き明かしています。
たとえば、「自己PRをお願いします」という質問の真意は、「あなたが当社でどのように貢献できるか」を確認することです。こうした“問いの翻訳”を通じて、読者は質問の裏側を読み取り、自分の経験をどう表現すれば評価されるのかを自然と理解できるようになります。これは、単なるテクニックではなく、「面接官の思考構造を再現できる力」と言えるでしょう。
自分の強みを客観的に分析できる
本書の第1章では、性格や価値観に基づいて自分のタイプを分析するワークが紹介されています。「勝ちたいタイプ」「協力タイプ」「研究タイプ」など6つのタイプに分け、それぞれが面接で陥りやすい弱点と、強みを活かすための具体的な対策を提示しています。
たとえば、「アイデア発想が好きなタイプ」は、創造的な発言が得意な一方で、“地道さ”を伝えにくいという傾向があります。こうした自己傾向を理解したうえで、「長期的に成果を出す努力エピソード」を加えることで、よりバランスの取れた自己PRに仕上げられます。この章を通じて、自己理解が深まり、相手に伝わる“自己再定義”が可能になります。
面接での表現力と印象力が格段に上がる
第3章では、非言語コミュニケーション——つまり「見た目」「声」「態度」といった印象形成の要素に焦点が当てられています。人は会ってからわずか数秒で印象を決めると言われますが、その第一印象をどう設計するかが本書で具体的に解説されています。
「清潔感」「笑顔」「姿勢」「発声」など、外見的要素だけでなく、声のトーンやテンポといった“内面的な自信の伝わり方”まで言及しているのが特徴です。また、スマートフォンを使った動画練習法や、脳科学に基づいた「自信を作る思考法」なども紹介されており、実践的かつ再現性の高い内容になっています。これにより、面接当日に“自分らしい表現”を自然に発揮できるようになります。
あらゆる面接形式に対応できる実践力が身につく
現代の採用現場では、対面面接だけでなく、オンライン面接や動画提出型など、多様な形式が採用されています。本書はそのすべてに対応しており、画面越しで「感じがよい」と思わせるためのカメラ位置・照明・視線・話し方のポイントまで具体的に解説しています。
さらに、グループディスカッション(GD)や最終面接といった選考段階ごとに「企業が何を見ているか」を明示しており、場面ごとに最適なアプローチを取れるよう構成されています。どんな状況でも“本来の自分の良さ”を発揮できるようになる点で、初心者にも上級者にも有効な内容です。
不安を「自信」に変える思考法が得られる
渡部幸氏が「はじめに」で語っているように、多くの就活生が感じているのは「不採用=自分の否定」という誤解です。本書ではその考えを根本から覆します。不採用は“あなたがダメ”なのではなく、“面接のポイントをつかめていないだけ”であると説き、読者の心を前向きに導いてくれます。
さらに、「奇跡を起こすサイクル」(続ける・行動する・受け入れる)という考え方を軸に、行動しながら自信を積み上げていくプロセスを提案。これは単なる就活ノウハウにとどまらず、社会人としての成長にも直結するメンタルモデルです。読後には、「自分にもできる」という確かな実感が残ります。
面接は“技術”ではなく“理解”の勝負です。
質問の意図を正確に読み取り、自分の価値を相手の言葉で語れるようになったとき、あなたはすでに9割成功しています。
読後の次のステップ
『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』を読み終えた後は、ここで得た知識を「行動」に移すことが何より大切です。面接対策の本質は、読むだけでなく、実践によって身につくスキルにあります。
著者・渡部幸氏も「奇跡を起こすサイクル(続ける・行動する・受け入れる)」を提唱しており、このステップを実生活に取り入れることが成功のカギになると説いています。
step
1“インプット”を“アウトプット”に変える
まず意識すべきは、読書で得た知識を頭の中に留めず、実際の言葉にして試すことです。たとえば、面接質問編に載っている「自己PR」「志望動機」「学生時代に力を入れたこと」などの定番質問を、自分なりに回答してみましょう。その際は、ただ暗記するのではなく、「面接官の本音」を踏まえた答え方を意識することが大切です。録音や動画撮影を使って、自分の声や話し方を客観的に確認するのも効果的です。自分の話し方の癖や印象を把握することで、より自然で伝わる表現を磨くことができます。
step
2“振り返り”を習慣化する
一度の練習や面接でうまくいかなくても、それは失敗ではなく、改善の材料です。面接後には必ず「どの質問で詰まったか」「どんな返答が響いたか」を振り返りましょう。本書で紹介されている「タイプ別の傾向」を参照しながら、自分が陥りやすいパターンを客観的に分析すると、自己成長が加速します。就職活動における成功者の多くは、結果よりも“プロセスの改善”に注力しています。つまり、次の面接に向けて1%でも良くなる工夫を積み重ねることが、内定への確実な近道です。
step
3“成長の循環”を意識して行動を継続する
「奇跡を起こすサイクル」は、読後の実践にもぴったり当てはまります。まずは“続ける”こと。結果が出なくてもやめない。次に“行動する”こと。自分の強みを活かせる場を探し、OB・OG訪問やオンライン面談に積極的に参加しましょう。そして最後に“受け入れる”こと。周囲の意見や面接官の反応を前向きに受け止め、柔軟に修正していく姿勢が大切です。この3つを意識して繰り返すことで、知識が自信に変わり、どんな面接でも自然体で臨めるようになります。
面接準備のゴールは“完璧な回答”ではなく、“納得できる自分”を作ること。
知識を使い、経験を積み、振り返りながら成長することで、面接は「試練」から「自己実現の舞台」へと変わります。
総括
『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』は、単なる就活ノウハウ本ではなく、“採用の本質”を理解させてくれる一冊です。著者・渡部幸氏が6万人以上の就職支援を通して得た経験をもとに、面接という場を「評価」ではなく「対話」として捉える重要性を伝えています。本書を通じて、読者は「自分をどう見せるか」ではなく、「相手にどう伝わるか」を軸に考えられるようになります。この視点の転換こそが、内定を引き寄せる最大のポイントです。
本書の最大の強みは、面接官の心理を具体的な事例で解説している点にあります。質問の裏にある“採用側の意図”を理解できれば、どんな質問にも的確に対応できるようになります。さらに、タテマエと本音の構造を明確に示しているため、読者は「どう答えれば正解か」ではなく、「なぜその答えが響くのか」を論理的に理解できます。これにより、面接という不確実な場面でも、自分の言葉で信念を持って話せるようになるのです。
また、現代的な採用環境にも完全対応している点は見逃せません。オンライン面接や動画選考、さらには業界別の傾向まで網羅されており、形式に左右されない“本質的な面接力”を育てます。さらに、脳科学を応用した「自信の作り方」や、非言語表現を磨く方法など、心理的な側面にも深く踏み込んでおり、実践的かつ再現性の高い内容に仕上がっています。
総じて本書は、「自分を理解し、相手を理解し、双方が納得できるコミュニケーションを築く」ための指南書です。
読了後には、面接への不安が自信へと変わり、どんな質問にも自分らしく答えられる確かな手応えを得られるでしょう。
面接を「試練」ではなく「成長の場」として捉え直したいすべての人に、この本は強くおすすめできる一冊です。
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